身体障碍者手帳の発行は?
コロナ禍で対面する仕事が制限されていますが,読者の皆さんはいかがされておられるでしょうか?
先週,それまで毎月定期的にお手伝いに伺っていた熊本に6カ月ぶりに出かけました.予定の仕事の一部がキャンセルとなり,先方のF営業本部長のご案内で阿蘇山に出かけました.コロナなどどこの話ですかというような気持ちの良い時間を過ごしました.写真はその折に立ち寄った道の駅からの風景です.中岳から少し噴煙が上がっているのが見えます.
今日は,以前大学にいるときから疑問に思っていることを書きます.血迷ったことを書くかもしれませんが,もう前期高齢者となっておりますので,年寄りの戯言とご容赦お願いいたします.
私は,「口腔」の役割は,音声言語機能と摂食嚥下機能であると思っております.「そんなん当たり前やん」と思われる方がほとんどではないかとおもいます.なぜなら「歯学部」「歯科大学」では,そう教えていますもの.「日本口腔ナンタラ学会」「日本(ナントカ)歯科(ナニャラ)学会」と名前の付く学会は腐るほど(失礼!)ありますし,この2つの機能に関する研究や臨床の発表が多いですね.とくに最近は「摂食嚥下機能」に関するものが増えているように思います.
口腔腫瘍切除後,口蓋裂初回手術後,脳血管障害後,外傷性頭部障害などでは,口腔機能の問題が必ず関わりますが,どんなに素晴らしい手術や治療を行っても,完全な回復が期待できない場合もあります.その場合,いわゆる「身体障碍」と称する状態になり,国は「障碍者手帳」を発行します.ここで重要なことは,この障碍者手帳を発行するには,「指定医師」による診察が必要であり,指定医師は個々の機能障害に関する学術的にも専門職であるとして,国が担当の標榜科を決めています(医療法施行令(昭和23年政令第326号)第3条の 2に規定される診療科とする).
13の障碍が指定されており,その中に「音声言語機能障害」と「そしゃく機能障害」があります.しかしながら,「歯科」「口腔外科」は,指定標榜科としては認定されていません.日本には立派な口腔外科の先生方がたくさんおられますが,どう思われているでしょうか?
是非,先生方の大学病院,市中病院で手術を受けられた多くの患者さんのためにも,何とかしていただけないでしょうか?
明日はウェビナー基礎Aの開催です.まだ11月8日には若干の空席があります.怖いもの見たさでご参加されませんか?http://www.touch-sss.net/まで.