TOUCH口腔機能回復センター http://touch-clinic.jp/ (舘村歯科クリニック内) 一般社団法人TOUCH http://www.touch-sss.net/

口腔機能の歯医者-DocTak舘村卓のささやきⅡ

摂食嚥下障害や音声言語障害に悩む方々のお役に立てる情報を提供します.

TOUCH Team for Oral Unlimited Care and Health
限界無き口腔ケアと健康のための医療福祉団
口腔機能の歯科医師 舘村卓は以下の代表を務めています
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第69回 TOUCH摂食咀嚼嚥下基礎セミナーA(ウェビナー)終了しました

基礎ウェビナーA 終了しました.

 

第69回基礎A(7月10日24日)開催しました.

Zoomを使ってのウェビナーですが,Zoomが予告なくversionを変更するため,参加者の一部の方が入室できなかったようです.この場でお詫び申し上げます.

以前の協力社と異なって,動画の滑らかさ,スライドの切り替えの即応性,画像の質,は素晴らしいもので,以前のスタイルには戻れないほどです.

しかしながら,「改善」が前触れなく行われることで,うっかりしていると,使えない古いversionになったままで入室がうまくいかない場合もあることを知りました.

 

ウェビナー中に,

「日常生活上であまり不自由ない程度(ご本人がそう感じておられる)の開鼻声がある方にも、PLP作成を進めた上で構音訓練等のリハビリをした方がより良いでしょうか?また、軽度の方で、PLP作成なしでの有効な訓練方法があれば教えて頂きたいです 」というご質問を頂きました.

昨日のウェビナーは摂食咀嚼嚥下障害にfocusしていましたので,詳細な回答は今期のVPF(口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能)セミナーで取り上げる予定ですが,大雑把な答えとしては,「speech theapyのゴールはacceptable speech」であるということです.

すなわち,当の患者さんを取り囲んでいる社会が,その患者さんの言葉(speech)を受容できれば(verbalにコミュニケ―ションできれば)完了ということですね.したがって,件の患者さんにはPLPは不要かもしれませんね.

二番目のご質問には時間の関係で少し触った程度しか答えられませんでした.要は,軟口蓋が重力の影響を受けるために,重力によって口蓋帆咽頭閉鎖が助けられるような姿勢を採る,と申し上げました.

次回のウェビナーは,8月7日,9月4日開催の,小児口腔機能ウェビナー「あなたはどう答えますか?」詳細はこちらから

楽器演奏者用PLP

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TOUCHウェビナー 小児口腔機能セミナー

新規ウェビナーを開始しました.小児口腔機能ウェビナーです

7月10日,第69回TOUCH摂食咀嚼嚥下セミナー(ウェビナー)基礎Aの第1回目が終了しました.多くの方々にご参加いただきありがとうございました.タイトルはいつも同じなのですが,内容には毎回新しいトピックを収載しています.

基礎Aの第2回目は7月24日開催ですが,新たに小児口腔機能に関するウェビナーを開催することにしました.生後直後から子供さんの口腔機能の発達については,ご家族は勿論のこと,保健師さん,看護師さん,歯科医師,医師,教職の方々でも,疑問を持たれる方も多いようで,当方のTOUCHにも頻繁に(お忍びで)ご相談を受けることが増えています.

  • 母子手帳どおりの時期に離乳食にしたけれど,うまく食べてくれない?
  • うまくおっぱいが飲めないので舌小帯切除術した方が良いと言われて心配.
  • 顎の発達のために固い食事にするよう言われたが食べてくれない?
  • 『先生,なぜストロー使って言葉の訓練するの?』

立派なテキストであっても,下に示すような,エエカゲンな答えが堂々と記載されています.このような答えは「話す」ことは可能で,その場をしのぐことはできても,問題の本質の改善には至りませんね.

よくある質問の例

読者の皆さんは,この回答で問題ないと思われるでしょうか?随分と木で鼻をくくったかのような回答ですね.これで指導されては,たまりません.

では,どのように考えればよいのかについて,8月7日,9月4日に開催します小児口腔機能ウェビナーでお話します.

今回は初回限定として,参加費8000円を6000円にしております.どうぞご参加ください.詳細はこちらまで.

 

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はびこる不可思議リハビリテ-ション(5)-ボタンプルエクセサイズ

口唇閉鎖機能の低下にはボタンプルエクセサイズが効果があるのか?

 Covid-19のための行動制限がようやく解除され,やっとphysicalに行動できるようになりつつあるようです.ただ,この2年間のオンライン-遠隔-どこでも-できる生活にも馴染んでしまっていて,今後は,このようなハイブリッドな生活になっていくのではないかと思っています.

小児口唇閉鎖力検査というのが保険に収載されていて,特定の企業が提供する器具を使用した場合には算定できることになっています.ところが,この機器が提示する数値に再現性があるかどうかについては議論の多いところで,どのような経緯で収載されたのかどうも判然としません.

 この機器の問題については次回触れてみたいと思いますが,今回は「口唇閉鎖機能」に問題があった場合に,多くのテキストで推奨される対応法「ボタンプルエクセサイズ」についての問題を9分40秒のYouTube動画で指摘したいと思います.

PCの方はこちらから視聴ください.

スマホの方はこちらからどうぞ.

これらのことを含めた多くの最新のトピックをウェビナーで公開いたします.次回は第68回基礎Aです(名称はずっと変わっていませんがトピックは毎回更新しています).7月10日,24日に開催です.詳細はこちらからどうぞ.

 

猫額庭の紫陽花

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はびこる不可思議リハビリテ-ション(4)-小顔マッサージ?

第68回TOUCHウェビナー 「口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能を極める」終了しました.第69回基礎A 募集中です.

 

5月1日,8日に,恒例スーパーマニアックウェビナーであるVPFセミナーを終了しました.参加くださった皆様にはお疲れさまでした.臨床現場では必須の情報ですが,ほとんどのテキストやその道の専門家も「何げなく見て見ぬふりで」通り過ぎる機能についてお話しました.

次回から,今年度の新シリーズ,7月10日,24日に基礎Aから始めます.現在募集中です.

詳細はこちらからどうぞ.

今日のテーマは「リハビリテ-ション」からは少々外れますが,出先のクリニックで先日経験した患者さんです.2か月前から,突然右顎関節に運動(開口)痛が生じた,とのことでお越しになられました.いわゆる顎関節症かとの当たりをつけて,問診したのですが,開口障害や顎関節雑音はなく,開口時のみに疼痛があるとのことでした.顎関節運動時の下顎頭の運動や開閉口運動時の下顎の運動経路にも問題を認めませんでした.

顎関節での炎症を疑いましたが,その原因となるような事象が明らかになりませんでした.「とりあえず消炎剤を処方します」として1週後に再診いたしました.

症状は消失したことで一層原因が判らなくなったのですが,「何度も大きく開口するようなこと,頬杖を長くついていたりということはありませんか」とお聞きしましたら,「小顔体操を毎日しっかりやってました」とのことでした.「ん,小顔体操?」(なにそれ?舘村の心の言葉)教えていただいた小顔体操とは,思い切り開口し,舌をこれも思い切り突出したまま,舌側縁を左右に偏位させて左右口角に触れさせる運動でした.原因はこれでした.舌を左右に運動させる運動は咀嚼運動と同じですので,下顎も左右に運動させる必要があります.過大な運動領域になっていたことで,顎関節に大きな負担が負荷されたということですね.小顔体操は中止していただきました(失礼になりますので申し上げませんでしたが,あまり効果もなかったようですので...)

ところで,なぜこれで小顔になるのでしょうか?これを推奨されている方には,その効果の生理学的背景やエビデンスについて教えていただきたいものです.またまた不可思議なことを教えていただき,モヤモヤしてしまいました.

 

我が猫額庭の「さつき」もやっと開花です.相変わらず北国のような気候の池田の山奥です.

猫額庭の2022年のさつき

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はびこる不可思議リハビリテ-ション(3)-吹き戻しでのblowing訓練は口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能の改善に効果があるのか-

不思議リハビリテ-ションシリーズの3回目です.

 口唇機能が低下している場合や脳血管障害後の鼻咽腔閉鎖不全症に対するリハビリテ-ションの一つとしてblowing訓練が行われることがあります.その際に「carnival blow(CB)」(吹き戻し,巻きどり,巻き笛)が用いられることがあります.CBは医療機器でしょうか?もちろん違いますが,かなりの公的な団体(例えば,公益財団法人長寿科学振興財団が提供している健康長寿ネット)でも勧めています.

 

blowingが可能であるには,当然口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能(velopharyngeal function VPF)が正常であることが必要です.とすると,blowing訓練は鼻腔に呼気が漏出するために,閉鎖不全の改善のためには矛盾しますよね.ところが,この訓練を継続でき,一見機能改善が進んでいるかのように見える人がいます.

 その理由は,CBを1回吹き伸ばすと巻紙の中に入っているバネの金属線が「伸びてしまう」ために,二回目以後に吹き伸ばすための口腔内圧が小さくて済むためです.blowingのための呼気圧は低くても,バネが「へたっている」ために継続できるのです.継続できるのであれば良いのじゃないかと思われるかもしれませんが,問題があります.健常者であればblowing時の口腔内圧の大きさと口蓋帆挙筋活動は相関するのですが,重度の閉鎖不全の場合には口蓋帆挙筋活動は口腔内圧の大きさに関わらず低いままということです.さらに,最大筋活動の70%以上の筋活動は筋疲労を惹起しますので,結果としては無効ということになります.

 Youtubeに関連する動画をuploadしました.7分の動画です.

PCの方はこちらから,スマホの方はこちらからどうぞ.

 

 ではVPIに対してはどのような訓練が望ましいのか?5月1,8日開催のTOUCHウェビナーVPFでお話します.ゴールデンウィーク中ですが,よろしければご参加ください.

詳細はTOUCHのHPまで.

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一社TOUCHQRコード

4月6日の猫額庭の桜です.満開になり,ようやく春になった気持ちでしたが,今日11日には散り急いでおります.

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猫額庭の夜桜2022年

第67回 アドバンストウェビナー終了しました

第67回ウェビナーへのご参加,有り難うございました.次回「第68回口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能ウェビナー」の募集開始しました.

3月6日,20日にアドバンストウェビナー(事例検討ならびにon-line QUIZ)を開催しました.これまで同様にCocripo社の協力で実施しましたが,同社の2月のシステム改変(おそらく)後,著しいバグと思われる事象が発生しました.音声が途切れる,動画が止まる,私が消える(別に映っていなくてもウェビナーはできますが....)といった不都合な事象が数々発生しています.同社には,3月6日開催後にクレームを入れましたが,20日には改善の程度は限定的でした.そのため,多くの参加者の方々には大変ご迷惑をおかけしました.また予約されていた方の中には,リマインダーメールも届かなかったとのことで,今後の開催を同社で行うのが良いのか思案中です.

IT系のお仕事は,(言葉悪いですが)時代の流れにマッチすると,大きく成長するのを見ます.今月の日経新聞の「私の履歴書」は,かつて私もお世話になった「一太郎」のジャストシステム(JS)の創始者,浮川和宜さんのお話です.日本でパソコンが個人で所有するようになる黎明期に,まさにジャストミートしたことが細かく述べられ,大変興味深く読んでいます.JSさんの場合には時代を駆け抜けて成功者となられたのだと思いますが,最近は良いソフトが出たと思うと,すぐに似たものが他の会社から上市され,しかも先駆ソフトよりも安価で機能が豊富ということが多くなってきたように思います.その結果,資本力の勝るところと合併(聞こえは良いけれど,実質的には吸収)されたとたんに,ソフトの質が低下するような気がします.

次回,ウェビナーは,摂食嚥下機能とspeechの要衝であるにもかかわらず,ほとんどの臨床家や研究者が,見て見ぬふりをして通り過ぎる「ヒトにしか具備されていない」口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能についてのウェビナーです.おそらく世界でここだけのウェビナーです.協力社について検討中ですが,予定では5月1日,8日に予定しています.speech職の方々には是非ご参加いただきたいと思っております.

詳細はこちらから.

 

猫額庭の椿です.今年もやっと春が来たようです.

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猫額庭の椿

 

咀嚼機能の向上のためのプレート訓練?VPFウェビナー受講申し込み開始しました

Covid-19はまだ収束せず,地球破滅に向かわせるような某国のウクライナへの戦争に気分は滅入るばかりです.

少し春めいて来たことで,ストレスの若干の軽減になっているでしょうか.

さて,今日TOUCHクリニックにお越しになられたお子さんについてです.もともとはRobin sequenceのためにglossopexyをされ,その後に経過観察されている3.5歳のお子さんです.いくつか口腔機能についてのご相談を定期的に受けています.

先日,某病院で「なかなか咀嚼ができなくて」と相談されたところ,軟性樹脂のプレートを「奥歯で噛ませるように」との指示を受けたのだけれど子供がしてくれない,とのことを相談されました.軟性樹脂のプレートを咬合する効果については,私たちも高齢者を対象にした研究(要介護高齢者における継続的クレンチング訓練の咬合力賦活効果
—筋電図,3 軸力センサを用いた解析—.顎顔面補綴,43(1),26-35,2020,)で報告しています.どのような訓練も「適応」があります.食事ではない「軟性樹脂プレート」を臼歯で噛みしめることができるのは,その必要性を理解できる人に限られます.すなわち,以前に書きましたように「ガーゼで包んだ食物」は食物ではないので訓練にならないのと同様です.

人間は「必要としなければ動かさない」が原則です.テストがなければ勉強しない,ということですね.重要なことは,咀嚼も必要がなければ行わないということ(だから一口30回噛むことはできない)と舌が前後上下左右に運動できることです.したがって,舌の左右運動が見られるかの評価の上で訓練方法を決定する必要があります.

このお子さんが食事を摂るところを観察すると自身で臼歯部に食事を持っていき,下顎と舌を左右に運動させていました.すなわち,全く問題がないことが判りました.ではなぜ咀嚼していなかったのでしょうか?それは咀嚼する必要のない舌と口蓋で押しつぶせる「離乳中期食」のような物性」であったために咀嚼が必要なかったからです.

このお子さんに対しては,1)物性を高める,2)物性を高めた場合にはいったん一口量を少なくし,徐々に大きくする,ということです.これらの背景については,新シリーズでの基礎Aでお話します.

4月3,10日開催の「ここだけしかないVPFセミナー」の募集を開始しました.3月20日開催の事例検討アドバンストウェビナーも募集中です.こちらをご覧ください.

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一社TOUCHQRコード

事務所横の「猫額庭」の白梅も満開になりました.世情は涙するような状況ですが,少しだけ穏やかな気持ちになりたいものです.

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TOUCH猫額庭の白梅