第68回TOUCHウェビナー 「口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能を極める」終了しました.第69回基礎A 募集中です.
5月1日,8日に,恒例スーパーマニアックウェビナーであるVPFセミナーを終了しました.参加くださった皆様にはお疲れさまでした.臨床現場では必須の情報ですが,ほとんどのテキストやその道の専門家も「何げなく見て見ぬふりで」通り過ぎる機能についてお話しました.
次回から,今年度の新シリーズ,7月10日,24日に基礎Aから始めます.現在募集中です.
今日のテーマは「リハビリテ-ション」からは少々外れますが,出先のクリニックで先日経験した患者さんです.2か月前から,突然右顎関節に運動(開口)痛が生じた,とのことでお越しになられました.いわゆる顎関節症かとの当たりをつけて,問診したのですが,開口障害や顎関節雑音はなく,開口時のみに疼痛があるとのことでした.顎関節運動時の下顎頭の運動や開閉口運動時の下顎の運動経路にも問題を認めませんでした.
顎関節での炎症を疑いましたが,その原因となるような事象が明らかになりませんでした.「とりあえず消炎剤を処方します」として1週後に再診いたしました.
症状は消失したことで一層原因が判らなくなったのですが,「何度も大きく開口するようなこと,頬杖を長くついていたりということはありませんか」とお聞きしましたら,「小顔体操を毎日しっかりやってました」とのことでした.「ん,小顔体操?」(なにそれ?舘村の心の言葉)教えていただいた小顔体操とは,思い切り開口し,舌をこれも思い切り突出したまま,舌側縁を左右に偏位させて左右口角に触れさせる運動でした.原因はこれでした.舌を左右に運動させる運動は咀嚼運動と同じですので,下顎も左右に運動させる必要があります.過大な運動領域になっていたことで,顎関節に大きな負担が負荷されたということですね.小顔体操は中止していただきました(失礼になりますので申し上げませんでしたが,あまり効果もなかったようですので...)
ところで,なぜこれで小顔になるのでしょうか?これを推奨されている方には,その効果の生理学的背景やエビデンスについて教えていただきたいものです.またまた不可思議なことを教えていただき,モヤモヤしてしまいました.
我が猫額庭の「さつき」もやっと開花です.相変わらず北国のような気候の池田の山奥です.
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