(一社)TOUCH摂食咀嚼嚥下基礎セミナーB(評価)終了しました.
基礎Aセミナーを基礎にして,臨床現場で有効な評価方法についてお話しました.臨床現場というと病院やクリニックを想定されることが多いのですが,これらは基本的に通院でき,指示に従ってtaskを履行できる人がほとんどです.このような方々での嚥下障害の評価は,VEやVFでも可能でしょう.しかしながら,実際に嚥下障害でお困りの方々は,指示に従えず,病院にもお越しになれない方々であり,これらの方々への日常生活を支援される方々がお困りです.
実際,2010年全国老人保健施設協会の調査では,当時協会に登録の3350老健施設の利用者さん298000人余りの85%が認知症であり,その内の80%がアルツハイマー病と血管性認知症でした.すなわち,ほとんどの利用者さんが,VEやVFでの検査自体の「適用」ではないということです.これを金科玉条のように,無理矢理実施しても,適切な評価結果は得られず,またこれらは「廃用化」を検出できません.したがって,直接介入することなく,評価する方法が必要で,その考え方をお話しました.
67名の方々に参加していただき,うだるように暑い池田商工会議所で約4.5時間の講義を受けていただきました.有り難うございました.
次回アドバンストコースでは,事例を提示し,今回の評価法をどのように現場で使っているかをお話します.
10月20日,12:30より,いつもの池田商工会議所です.詳細はこちらからどうぞ.