5月19日,令和になっての最初の基礎Aセミナー終了しました.前代未聞の10連休を挟んでいたため,参加される方が少ないのではないかと危惧しておりました.55名の方の出席をいただきました.有り難うございました.当日は,相変わらずの「場面晴れ男(場面雨男)」の面目躍如で,素晴らしい天気に恵まれました.
次回は8月18日,暑い夏に同じく池田商工会議所で基礎B(評価)の開催です.VE(嚥下内視鏡検査)やVF(嚥下造影検査)は,all mightyでしょうか?関連学会ではgold standardとしていますが,本当にそうなんでしょうか?口腔機能が廃用化している場合,指示に従えない場合にも有効な強力な検査法とは言えません.
対応する上で重要な評価は,「今,食べているか」「食べていないか」から始まります.食べて良いかどうかは,臨床の現場では通用しません.
「改訂水飲みテスト」は,大きな口腔容積の成人でも体格の小さな子供でも,同じ量の水を使った評価に信頼性はあるでしょうか?
「反復唾液嚥下テスト」は口腔乾燥症の場合も評価できるのでしょうか?乾燥していると口腔を湿らせる旨の注記がありますが,唾液成分ではないですし,検査前に口腔清掃すれば刺激唾液が出ますので,再現性や信頼性は担保できるでしょうか?
「フードテスト」では,プリン「など」をティースプーン1杯(3-4g)とありますが,プリンの物性もティースプーンのボウルの大きさも規定されていませんし,口腔容積が異なれば,同じ分量の食事も処理様式が相違します.
このあたりの問題を,生理学的背景に基づいて明らかにし,その上で合理的で現場で使える評価方法をお話します.